(三菱マテリアル社友誌投稿)
高齢者の生き甲斐三菱マテリアルの関連子会社を退職して、もう5年になるが何となく忙しい日々を送っている。3年ほど前に団地の自治会役員に就いてから色々と自治会に関係する行事に係わるようになり、その延長で団地内の高齢者クラブの設立やその運営を手がけるようになって、忙しさを増している。 今私の住んでいる団地は八王子市の西部地域で約400世帯、人口約1000人程度の小さな団地である。偶々団地自治会の役員時代にアンケート調査の結果、人口の約25%が60歳以上の高齢者であることを知った。勤めに出ている時には一向に気付かなかったが、平日家に残っているのはお年寄りばかりである。朝晩犬を連れて団地内を散策するのが私の日課の一つであるが、ごく一部を除いて殆ど見知らぬ老人ばかりでお互いに挨拶も無く、ただ通りすがるばかりであった。偶々60歳以上の高齢者が50人以上集まれば八王子市役所からかなりの高齢者助成金が出ることを知り、仲間数人と計り、団地内に高齢者クラブを設立することとなった。 高齢化する社会現象が問題化している昨今であるが、我が身が高齢者の仲間入りとなって廻りを見わたした時、挨拶を交わす仲間も少ないことに気付いた。かっての職場仲間とのお付き合いも次第に遠のき、狭い地域の中で愉快に老後生活を過ごすには如何したら良いかと思案に暮れていた。幸いにも私は若い頃からテニス、ゴルフ、陶芸、パソコン、菊作り、野菜作り、囲碁等様々な趣味を持ち、余暇時間を弄ぶことは無かったが、これはあくまでも余暇の有効利用と言うことである。リタイヤして終日暇を持て余す時の趣味は何ら生きがいとはならないものであることを知った。こんな時高齢者クラブの立ち上げと言う新しい事業を見つけたのである。昨年5月高齢者65名をかき集めて、無事高齢者クラブ設立総会を開くことが出来た。次はこの65名の高齢者クラブ会員の皆さんに老後の人生を楽しんでもらう算段をすることが世話役の務めである。
次から次へと色々なイヴェントを企画して、本来引っ込み思案のお年寄りをどうしたら引き
出せるかと言うことに苦慮したが、お誕生会、近隣の史跡名所巡り、バードウォッチング、
そば打ち会、パソコン講習会など「生きがいを高める活動」や「健康を増進する活動」のほか、社会奉仕活動」として、公園清掃や防犯パトロール等を実施した。 当初は参加人員も少なく
役員のみが集まるといった状況であったが、会を重ねるに従い参加人員も徐々に多くなり、
高齢者クラブは次第に団地内に定着して来た。特に今年の新年、新年会を開催した所、50名の
会員が参加して、用意した会場に入りきれない程の盛況となった。そんな活動のお陰で団地内の
お年寄りの顔見知りも増えて、散歩がてらの会話も弾むようになった。独りよがりかもしれないが、
団地内の高齢者の笑顔が多くなり、引きこもり老人が多少なりとも少なくなったような気がする。
何時までも健康を維持し、ボケを防ぎながら、楽しく残りの人生を全うする秘訣は案外こんな
ところに在るのかもしれないと思いながら高齢者のお世話をしているこの頃である。
話は替わるが西東京方面在住の旧三菱鉱業セメント時代のOB諸氏の集まりで西東京OB会
というゴルフの会がある。会員は現在34名で、4月桜の咲く頃、6月梅雨の前、9月最も気候の
良い時期、11月一年の締めくくりの会として、都合年4回八王子市のGMGゴルフ場でゴルフコンペ
を開催している。メンバーは86歳の会長を筆頭に80歳台が6名、ほか大半が70歳〜80歳という
高齢者の会であるが年4回のコンペを皆さん楽しみにしておられる。毎回25〜26名参加するが、
先日もある先輩は90歳までは何としてもゴルフをやると言明されていた。振り返ってみるとこの気持ち
が生きがいとなって、充実したシニヤライフを送れるのではなかろうかと感心した次第である。
この会の皆さんは皆90歳までゴルフをやることを目標に日々健康に留意されておられる。
満71歳になったばかりの私など、この会では最年少に近い若輩者であり、万年世話役おおせつかって
いる。これからも大先輩たちの生き様を見習いたいものである。最後になりますが西東京方面にお住まいの方でこの会への入会ご希望の方は私までご連絡下さい。大歓迎致します。
平成17年6月9日西東京OB会の皆さん(GMGゴルフ場にて)